のんびり、ゆっくりがキャンピングカーの醍醐味!



「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」と云われていますが、旅行キャンパーの達人は、できるだけ高速道路は走らないようにされています。高速で走れば走るほど、視野も狭くなり、細かく見ることはできません。


一般道をゆっくり走れば、地元の行事、生活、こころが伝わります。高速道路では味わえない、ゆっくりした時の流れが、旅の感動を増幅させてくれます。


食材の入手も、チェーン店や大型スーパーでは、マニュアル化された、在り来たりのものしか品揃えはありませんが、地元の商店やJAなどは地域に密着したものがあり、そこでしか入手できないものもあります。


最近、道の駅に人気がありますが、私は地のものを買うとき気をつけている事があります。商品の裏に表示されている、生産者・製造業者の項目です。みやげ物業者名と思われる、販売社名のみの品はどこで誰が作ったのか分からないものが多く含まれています。個人名などの、粗末なパッケージに秘めた製造した人の心が伝わる品を見つけることも楽しみのひとつです。


キャンピングカーは別名、「でんでん虫」と言われていますが、家を背負った車なのです。短期の使用ならどんな車でも多少の我慢もできますが、長期の旅行なら車両サイズと相反する室内空間のゆとりが必要です。日本での使用に最適なサイズは2×5mと云われています。これは駐車場の小型車枠に駐車できる限界サイズで、大きければ2台分の駐車スペースが必要になり、混んでいる時には気を使います。同じ5mでも、ボンネットタイプとトラックタイプとでは運転席部分の長さによって室内長は大きく異なり、当然、キャンピングカーにとって最も重要な居住空間も大きく変化します。また、収納の多少により通路にまで荷物があふれ出て、のんびり、ゆっくりどころではなくなるのです。


のんびり、ゆっくりの時間の過ごし方として、人生の充実した時間を感じる重要なポイントと考えますが、目に見えない空調もゆっくりの重要ポイントと考えます。たとえ温度が低くても、湿度が高ければ汗ばみ快適ではいられません。発電機が搭載させていなければ、エアコンも車用を使わねばなりませんが、キャンピングカーのベース車に多いディーゼル車はアイドリング状態でのエンジン音の大きさは、回りの車を気にして、長時間のアイドリングはできません。私の考えとして、発電機の搭載の無いキャンピングカーは、エンジン音の静かなガソリン車がベストと考えます。燃費は多少悪くても、キャンピングカーとしての快適さは上と思います。キャンピング部分のルーフエアコンは容量も大きく、サブバッテリーでは動きません。冷房使用では1500Wのブレーカー容量で使えますので、キャンプ場の電源サイトでも使えます。(サイトの容量を調べてください)


一般国道に増え続けている「道の駅」は私たち「くるま旅」愛好者にとって力強い味方ですが、最近マナー違反と思われるキャンパーがいるようです。道の駅でサイドオーニング、椅子、テーブルを出し、騒いで、散らかし、場所を占領する、又は、トレーラーだけを置いて、どこかに出かける等、常識を疑うようなキャンパーもいるようです。そのためキャンピングカーの使用を禁じている所もあります。道の駅は多くのドライバーの休息場所であり、宿泊施設ではありません。施設の駐車場の端に、夜遅く入り、朝早く出て行き、テーブルや椅子などを出さず、静かに清潔にして立ち去りましょう。「立つ鳥後を濁さず」です。あくまで「泊めさせて頂く」気持ちで利用しましょう。詳しくはオートキャンパー10月号別冊付録「PCAMP読本」をご覧下さい。Pキャンの達人市川さんが場所の見つけ方や極意を書いておられます。


キャンピングカーにとって、車の馬力はどのように考えるか。これはいろいろな見方があります。最近の乗用車は一昔前のスポーツカー並みの性能があります。その基準において、初めてキャンピングカーを買う人は、馬力が無く走らないのではないかと思われます。キャブコンタイプで一番多く使われているトヨタのカムロードはディーゼル91馬力で、高速道路の平坦な道で120Km/h巡航走行も可能です。(べた踏みすればですが)登坂車線のある所では70Km/h前後まで落ちます。日本中の道がすべて上り坂なら問題もありますが、日本経済と同じで上がったり下がったりしますので、実際の使用では問題ないと考えます。馬力はあくまでゆとりです。予算があれば高馬力車も用意していますが、必要装備まで落としての馬力アップは、快適な家としての機能が必要なキャンピングカーには問題ありと考えます。大きな馬力が必要なのはアメリカのように大きな国ではの事で、ヨーロッパや日本では必要の無いものです。飛行機の旅より船の旅の方がゆっくりで贅沢な旅です。キャンピングカーもこれと同じ。のんびり、ゆっくりは最高に贅沢な使い方なのです!